2024-01-18|扇谷基子
タイでは、都市部と農村部の経済格差と、そこから波及する教育資源不足により教育格差が拡大しており大きな問題となっています。
今回、扇谷タイランドとサイアム扇谷の所在するアユタヤ州の小学校2校に設備の支援を行いました。
2024年1月18日両校を訪問し、支援後の様子を見せて頂きました。
今回の支援は扇谷のタイ拠点現地スタッフ8名が中心となり、各校の校長と相談しながら準備しました。
また、週末には各拠点の従業員が小学校へ出向き、改装・清掃作業を行いました。
現地スタッフが中心に進めたことで、設備の寄付のみにとどまらず、老朽化した施設の修繕や地面の舗装作業など細かな部分まで支援することができ、子供たちの健康・安全に寄り添った支援活動となりました。
生徒数225名、アユタヤ州の中では中規模の学校です。OHGITANI THAILANDから車で約30分。扇谷タイランドの従業員の子供が通っています。訪問すると、多くの小学生が我々を出迎えてくれました。
これまでののキッチンは金網に囲まれただけだったため、料理に虫やほこりが入り不衛生でした。そこで、キッチンに壁を取り付けました。
キッチン入口にはOGICOロゴが付いています。
この小学校は体の不自由な生徒も通っており、これまでのトイレでは大変不自由していました。
そこで、子供に合わせた小さな洋式トイレと手すりを設置。
追加で手洗い場と鏡も設置、衛生面も向上しました。
タイは貧富の差が激しく、パソコンを家庭で触ることができない子供も数多くいます。
そのため、小学校でPCを触る経験は、子供たちが大きくなり職業を決める際の大きなメリットとなります。
しかし、パソコンの台数は限られており、今回の支援は子供たちにとってとても有意義なものとなりました。
校舎周辺の地面は舗装されておらず大きな石がごろごろしている状態でした。
扇谷タイランドの従業員たちが週末に舗装作業や清掃、空いたスペースへの植樹などを行いました。
また、食堂のテーブルも扇谷タイランドの従業員により補修され、快適に食事をとることができるようになりました。
こどもたちの成長につながってくれるとうれしいです。
生徒数178名。サイアム扇谷から車で5分、川を挟んだ向かい側にあります。
サイアム扇谷の職員の子供がこの小学校の卒業生です。その子供はサイアム扇谷で現在働いており、親子2代で勤務しています。
学校の周辺には野犬がたくさんいます。
タイの野犬は狂犬病を持っており、噛まれると命にかかわり大変危険です。
校内にも多くの野犬が侵入し、生徒が噛まれることもありました。
そのため、せっかくの芝生の校庭も使われることがありませんでした。
フェンスを設置することで野犬侵入の心配がなくなり、生徒は外で遊ぶことができるようになりました。
先ほどの小学校と同じく、和式のトイレを子ども用の大きさの洋式トイレに変更。
老朽化していたトイレ周りや洗面所の壁のペンキも塗り替え、手すりも設置しています。
ペンキの塗り替えはサイアム扇谷の職員が行いました。
校門の前の通路にある雨除けと通路も綺麗に改修しました。
サイアム扇谷のスタッフにより、改修に加え清掃、植樹も行われました。
訪門の際、たくさんの子供たちから日本語やタイ語、英語で感謝の言葉を頂きました。一生懸命言葉を伝えてくれる様子や、食堂でおいしそうにご飯を食べている様子をみると、とても癒されました。
この子供たちが大きくなってどんな大人たちになるのかとても楽しみです。また、今回の支援が子供たちの成長につながると思うと、とてもうれしいです。
各小学校とも、広いグラウンドがあるにも関わらず遊具がなく体を動かす機会が少ないこと、また、通学に使用する制服・靴の不足など課題がまだまだ残っています。
これからもこのような活動を続けていきたいと感じました